
ニューヨーク日本人学校
校 長 森 本 恵 作
発 行 2025年9月6日
開校50周年記念式典
令和7年9月2日(火),開校50周年記念式典が行われました。ご来賓24名をお迎えし,全校生徒と教職員が一堂に会して挙行されました。
式典の初めの段階でグリニッチタウンのファーストセレクトマン,フレッド・カミロ氏より,本校の開校50周年をお認めいただく宣言を受けました。校長からは,ここグリニッチにて子供たちがのびのびと安心して学ぶことができる環境を与えていただけたこと,50年の歴史が決して平坦ではなかった中でたくさんの人々に支えられて歩みを進めて来られたことへの感謝の気持ちを述べました。
在ニューヨーク日本総領事館の森美樹夫大使・総領事,ニューヨーク日本人教育審議会の橋本敦会長,本校PTOの稲吉啓太会長より,それぞれご祝辞をいただきました。ご祝辞の中で「異なる文化を背景にもつ人々と共生する能力を培ってきた子供たち」を認めていただくとともに,50年間たゆまぬ努力を続けてきた教職員へのねぎらいの言葉をいただきました。また,「一人一人のがんばりに50年分の拍手を送ります」とのお言葉もあり,子供たちはやわらかな表情になっていました。
児童生徒代表の言葉には,GJSの良いところとして「Smile &Happy」を取り上げ,前向きにさせてくれる学校生活への感謝の気持ちが表れていました。また,これまでの長い歴史を受け継ぎ,次へのバトンを手渡していくという強い意志も語られました。
最後に児童生徒と教職員が校歌を声高らかに歌いました。歌詞にあるように「おおわれら世界を結ぶこの心 共に手をとりここに磨かん」というメッセージは,ニューヨーク日本人学校に今もなお引き継がれており,まさに本校の子供たちの姿です。
式典を終え,ニューヨーク日本人学校がこれから先もずっと,世界の人々と共にたくましく生きていく子供たちの育成に邁進していく学校でいられるよう決意を新たにしました。









PTO共催記念公演 和太鼓演奏(加藤拓三氏)
記念式典を終えた後に,本校PTOによる記念公演会が開催されました。50周年を記念するにふさわしく,アメリカ全土で大活躍されている和太鼓奏者,加藤拓三(かとうたくみ)氏とそのご家族をお迎えしました。「全米50州1000回 平和と感謝の響き」と題しての演奏で,本校の50周年記念を彩っていただきました。
親子で叩く和太鼓の音が共鳴し,バチの動きが見事にシンクロしている光景はそれだけでもわくわく感が伝わってきました。岐阜県恵那に伝わる獅子舞が観客の頭をかじって回るのも,かわいらしくもあり滑稽でもあり,日本の伝統文化の奥深さを感じさせる一幕となりました。
全校児童生徒,教職員,保護者の皆さんが,力強く鳴り響く和太鼓の迫力と,表情豊かな篠笛の音色,はつらつとしたかけ声に包まれ,時間が過ぎるのも忘れるほどの感動を共有することができました。
加藤拓三氏は2001年の9.11同時多発テロ事件を機に,アメリカと日本において平和を伝える演奏活動を続けてきました。平和の大切さを教えてくれた恩返しにアメリカ全50州,1000回公演を目指して,アメリカ合衆国全土を駆け回っていらっしゃいます。今回GJSでの演奏は,38州目,547回目の公演となりました。2028年の3月には1000回記念公演を目指していらっしゃるということで,活動を見守り応援していきたいと思います。
PTOの皆さんの企画,運営のお陰で,貴重な和太鼓演奏を聴く機会をいただきました。また,ボランティアの方々のお力もお借りして会場が華やかに彩られました。GJSにとって,保護者やボランティアの皆様のお力こそが,学校を活性化できる源になることを改めて感じました。本当にありがとうございました。






全校(児童生徒,保護者,教職員)でお楽しみ会
楽しい思い出の一日を締めくくるのは,子供達,保護者,教職員のみんなでランチを食べながらのお楽しみ会です。50周年を振り返るスライド写真の映像では,古い写真やGJSの子供たちの写真とともに,かつてGJSで務めた先生方からのメッセージもありました。懐かしい先生の顔に,歓声が上がっていました。
生徒会企画としてGJSの歴史や豆知識を集めたビンゴゲームをやりました。初等部と中等部で読み方を教えるなどして力を合わせてビンゴになるのを楽しんでいました。児童会企画としてGJSものしりクイズをしました。GJSのことを楽しく詳しく知ることができる内容でした。「チャーラン♪」という集会でもやっているいつものかけ声を聞くことができて,GJSらしさがよく表れていました。
最後に有志による発表がありました。武術や新体操,ピアノという特技を披露してくれたり,日ごろのクラブ活動で練習したバンド演奏で盛り上げてくれたりしました。人前で自分の特技を見せることは勇気が必要かもしれませんが,すばらしい技の数々で50周年のお祝いとなりました。最後の有志は7年生。全員で往年のドラマに登場する伝説の教師が登場する寸劇とダンスを見せてくれました。ストーリーが進むにつれて,先生や保護者の皆さんも巻き込んでダンスを踊ると,会場が一体となっていきました。
児童生徒,保護者,教職員が皆一緒に楽しむことができる学校であることを心から誇りに思います。
今回の50周年は,また新たな50年への「はじめの一歩」です。全員で大きな一歩を踏み出すことができました。





「週刊NY生活」様に取材していただきました。よろしければご覧ください。→こちら(外部リンク)